ね、先生。
「ごめん、お待たせ~。
 何か好きなの注文してきた?」

先輩は自分のハンバーガーとドリングを両手に、私たちのテーブルに駆け寄り、

そして、

私の隣の開いていたイスに座った。


 ・・・ドキッ。///


私は緊張を誤魔化すかのように、
コーラを一口 口に含んだ。




「先輩。
 このお店でのバイト、長いんですか~?」

美加がポテトを片手に聞いてきた。


「あぁ。一年の夏休みからかな~、やってんの。」

「へぇ~・・・。」

美加は先輩に満面の笑みで相づちを打ってた。
私は、首を頷かせるだけが精一杯だった。


「新しいラケットが欲しくってさ~。
 4月に買ったばかりだからって親に反対されて、それで自分で買うしかないとバイト始めたってわけ。」

「先輩、偉いですね~!」

「え?そ、そうか?!///」


私はただ二人の会話を聞いては頷き、

目の前の先輩をどう見て良いのかさえも分からず、

自分のことで精一杯で、

もちろん美加まで気を配る余裕が無かった。


そして、

美加の気持ちを悟る余地も無かった。
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