ね、先生。
-放課後-


帰りのホームルームが終わり、里美と沢田くんと簿記部の部活に参加しようとしていると、職員室に入ろうとした先生を見かける。


「あ、渡部先生~!
 今から部活で実践室の鍵貸して欲しいんだけどぉ。」

「おぅ、お前ら!
 簿記の勉強する事にしたんだぁ~」


先生はすぐに私達に気付き、足を止めた。




先生がポケットから鍵を出し、


「はい。コレ。」


里美へと渡す。


「終わったら机の上に置いておいて。」

「・・・え?
 置いといてって、先生は? 部活。」

「ゴメン。 今日、飲み会なんだ。」

「あ、そうなんですかっ?」

「歓迎会だって。 今頃。」

「え?
 歓迎会って、、6月なのに?!」

「そそっ。」


そんな会話を4人でしている時に、職員室から田口先生が出てくる。


「あぁ、先生ここにいらしたんですか? そろそろ行きましょうか?」

「あ、はい!すぐに用意します!
 じゃぁな、おまえらっ。」



そう返事を返し、一度職員室の自分の机に戻った先生は、荷物をまとめ、田口先生の車で出かけていった。




そして、

この日から、先生と私の歯車が狂い出す・・・。
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