ね、先生。
先生は私の右手を引き、運転席の方へと引き寄せつける。




「・・・。」


私の頭は先生の胸へと沈み、


「どうした? おかしいぞ、今日。」


先生の心臓の音が聞えていた―。




「・・・おかしくなんかないよ。」


ゆっくりと顔を起こす私に、


「・・・。」


先生はゆっくりと唇を重ねる。





ほらね。

先生はいつでも私を気にかけて、優しくって、、、。

その優しさは、私だけ?

それとも、同情?

自信のない今の私は、何もかも疑ってしまいそうだよ・・・?
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