ね、先生。
 

「・・・賑やかね~。」


その声の主は、・・・田口先生だった。




「ウチの生徒が自宅の鍵をどこかで落したみたいで見に来たんだけど、、、生徒は早く帰りなさい。」

「・・・。」

「聞いてるの?」


無反応な私達に、田口先生は呆れた顔をした。


「やっぱり姉妹ね。お姉さんとよく似てる。
 そして、類は友を呼ぶのかしら?」

「・・・ッ!!」


一歩前に出ようとした里美の肩を沢田くんが掴まえた。




自転車置き場をぐるりと一周した田口先生は、


「・・・ここにもなさそうね~。」


呟き、


「子供は早く帰りなさい!」


そう言って、自転車置き場を去っていった。



「・・・何、、あの態度!!!」

「・・・負けない。」

「・・・あお・・い?」

「絶対に負けないからッ、、、!!」


絶対に

あんな女に負けない・・・!!
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