ね、先生。
美加との溝
教室に入り、自分の席へと座ると、前の席の里美が挨拶をしてくれる。


「おはよー!」

「おはよっ。」


挨拶を交わし、カバンの中身を机の中へと運んでると、


「・・・渡部先生と仲良いんだねー。」

「え?!」


里美の言葉に思わず手が止まった。



「見ちゃった。さっきの渡り廊下。
 ・・・好きなの~?」

「はっ?何言ってんの?
 誰があんな先生。
 ってか、オジさんジャン!」

「そっ?」


私は再び手を動かしながら、続ける。


「あのね。さっきは先生に呼び止められたの。
 昨日、帰りが遅くなって、お母さんが学校に電話したらしくってさ。」

「ふ~んっ、、。」

「渡部先生って、ウチのテニス部の顧問でしょ、、、」


疑うような顔をしつつ聞いてる里美に、


「あのさ、実は、、、」


私は先輩に好意を持ってることを告白し、昨日の出来事を話した。
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