ね、先生。
美加のいるコートへと私は駆け寄り、

「・・・美加。」

私は美加に話しかけた。


「あのね。
 ずっと、教室で待ってたんだけど・・・」

美加は一瞬私の方へと視線を向け、そして、私から視線を逸らした。


「・・・美加・・?」



 -・・・何か怒らせるようなことしたかな・・?-


私が沈んでると、


「葵何そこで突っ立ってるんだ~?
 オレのリターンの相手でもしてくれよ~!!」


渡部先生が話しかけてくる。



私は、美加が他の部員の子と楽しそうに話してる姿を横目で見ながら、先生の相手をする為に隣のコートへと入った。
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