ね、先生。
失恋
「葵、お前いつまで部活に来ないんだよっ?」
相変わらず、渡部先生はしつこかった。
「もう行く気無いんでしょ?やめれば?」
里美も相変わらず、あっさりしてた。
「ってか、なんで先生がまた隣で食べてんの・・・?」
「何だよ、オレが居たらメシが不味くなるとでも言うのかっ?」
「葵がテニス部辞めないからだよー。」
「えー、私のせいっ?!
あ、先生。その通り!不味くなる~。」
ペシッ!!
「イッタァァ~~!!暴力教師!!」
あの食堂で会って以来、私と里美と先生は食堂で3人で食事をするようになってた。
「ってか、先生!その呼び捨ていい加減・・・」
私の話してる途中で、放送が入る。
"渡部先生、渡部先生。
お電話が入っています。
至急職員室まで~・・・"
「あ、オレじゃん。」
先生は慌てるように、水を飲んだ。
「ごめん、コレ葵下げといて。」
「はっ?何で私?!」
「ぷっ。指名されてるー。」
そして、先生は慌てるように食堂を出て行った。