ね、先生。
 

「・・・話せない・・のか?」


先生がそう言った時、


「葵~、黒板!!
 今日日直でしょ~? 次始まるよー!」


ドアから顔を出して里美が話しかけてくる。



「あ、、ごめん。
 先生、私、黒板消さないといけないから、、」


そう言って、教室へと戻る私に、


「コレ!預かっておくだけだからな!!」


先生は大きな声で言った。




「もう、、何やってんの?」

里美は、笑われながらそう言うと、私と入れ替わるように先生の所へ行った―。




黒板を消しながら里美と先生の様子を伺うように、私はたまに視線を廊下へと向けた。

でも、遠すぎて何を話してるかまでは分からない。。。


先生は、里美とすぐに話し終わり、時計を気にしながら職員室へと帰っていく。
< 64 / 278 >

この作品をシェア

pagetop