ね、先生。
第一実践室は、第二実践室の上の階、3階にあった。

そして3階には、

少し大きな第一実践室と、情報処理の先生のみが使う部屋があった。



「よし入れ~。」


渡部先生が第一実践室の鍵を開け、先に中へと入っていく。

私がゆっくりと中へ進むと、先生は入り口から右奥の部屋の電気だけを付け、


「ここだったら、誰か通っても見えないから。」


そう言った。



そして、

明かりの方へと歩き、少し声を低めて話を続けた。


「で、話って。
 ・・・アレだなっ、、。」


私がゆっくりと先生の方へと歩きながら、


「でも。
 ・・・もう無駄かも。もう先生と話す事も無い・・。」


あきらめた口調で言うと、


「・・・全部、聞いたよ。分かった。
 で、お前がしたかったこともなんとなく分かった。」


先生は、そう言った。
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