snow scene

漠然と持っているだけのチョコレートは3時限目が終わっても5時限目が終わっても、特に誰に渡すこともなかった。


そして6時限目の途中で空から真っ白く降り始めた。


「今日、積もるらしいよ。」


後ろの席の友達が肩をシャーペンでつついて言った。


帰るのが面倒だな。


小さな粒と言うよりも空から降る羽のようだ。
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