ヤクザ×極道娘
…なんつって。
「瑠衣くん、帰ろう」
梨花が俺の腕を引っ張って、進路室を出る。
まだ生徒が大勢残っている、1・2年のフロアに行くと、俺の姿を見て悲鳴が上がる。
いい加減、マジうぜぇ。
「カバン、取ってくるね」
梨花が大きな花のキーホルダーが付いたカバンを持ち、教室から出てきた。
「帰るか」
「瑠衣くんは?」
「俺はいらねぇ」
「何で?」
「取りに行くの面倒くせぇ」
「面倒くさがりすぎ」
俺と梨花は並んで校門へ向かった。