バレンタイン大作戦



斗稀が……いた。



どうして?


こっちを見る冷ややかな目がわたしの思考を停止させる。


聞かれてしまった……。



好きじゃない……。

その言葉は嘘なのに……。

弁解する勇気すらない。


本当の気持ちを伝える勇気がない。



「莉音、行くぞ」


「お、おお」



斗稀に対して言葉が出なくて……


ただ、そこに立ち尽くすしかなかった。








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