スモール!!



向かった先は、保健室ではなくて、屋上。



途中で、他のクラスの先生に何か言われたけど、「頭痛いんで」って言って適当にあしらった。



屋上に着くなり、走った疲れがどっと出て、フェンスに寄っ掛かって座った。



っつーか!



意味わかんない!

意味わかんないっ!!



私、気に入られるようなことした!?逆でしょ、普通!!


じゃあきっと、アイツの頭がおかしいんだッ!




「ってか、気に入られても困るっ……」



むしろ嫌ってくれ……!


そう思って、頭を抱えて体育座りしたとき……





「あ、やっぱしここにいた」



……!?


顔をあげたら、藤沢陸が目の前に。



今、足音した!?


お前は忍者かっ!!





あ……ヤバ

フェンスに寄っ掛かってるから、逃げ場がない。



藤沢は、どんどん顔を近づけてくる。



「ちょっ……近いっ……」



キスされる……っ!




息がかかりそうなまでに近づいた時。



「なんで避けんの?」




「……え?」




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