Pure Love
絶望と出会い
「やめろよ。」



私の背後で声がする。



「やめろって…」


私は答えない。


私の手は後ろにある冊をしっかりと握っている。


この手を離したいのに…。


落ちるのなんて一瞬だ。痛いのだってきっと一瞬…。


だけど、手を離すことができない。
足を一歩前に踏み出してみる。…でも…。

よし、次こそは!


そう思ってるうちにずいぶんと時間が経ってしまったみたい。


それとも、ほんとはそんなに時間経ってないのかな。


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