Pure Love
「来るなって言ったのに…。何で来たんだよ」


翔が言った。



「ごめんなさい…。翔がどんな仕事するのか気になって…。」



「これで分かったろ?俺の仕事」


「…………。」


翔の言葉に私は黙った。



「…だから莉子に見られるのは嫌だったんだ。俺の事、軽蔑したか?」



…翔の目が怖い…。怒ってる??



「…とにかく、もう帰れ。俺はまだ仕事だから。」



それだけ言うと、翔はまた、さっきの女の人の席に戻ってしまった。


女の人が年甲斐も無い声を出しながら、翔に抱きついていた。



「…はぁっ…。」



そんな翔を見て、ため息をつきながら、また水割りに口をつけた。


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