ただ風のように


「これ。君が昨日着てた服。洗ったから」


「ありがとうございます。この服、いつ返せばいいですか?」


「そのうちにでも。あげてもいいと思ってるしね。何かの縁があったら」


「分かりました。お世話になりました。じゃあ」


私がそう言って門を通ろうとした時、先輩が言った。


「いつでも、連絡していいから!!1人で溜め込んで悩むなよ!!」


私は微笑んで頭を下げ、家の中に入った。


この1日と少しの出来事が私にとって、大きな転機となった。


< 148 / 187 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop