ただ風のように


「夏々海ちゃん!!いらっしゃい」


入ってすぐ先輩のお母さんが笑顔で迎えてくれた。


「こんにちは。お久しぶりです」


「礼儀正しいのねぇ。そんなに気を使わなくていいのよ。さ、あがってちょうだい」


私は先輩のお母さんに頭を下げ家の中に入った。そのあとに海頼先輩が続いた。


「ただいま、母さん。兄貴らと南央は?」


「おかえり。リビングにいるわよ。声かけていったら?」


「そうする。夏々海もおいで」


私は先輩の後を着いていき、リビングに向かった。


「兄貴ぃ、南央。ただいま、夏々海来たよ」


そう言って先輩は私の手を引きリビングに入れた。


「久しぶりです」


私はペコッと頭を下げた。


「おー!!夏々海ちゃん、久しぶりだね。制服姿も可愛い!!」


私はさっそく渚さんに声をかけられた。


「兄さん、怒りますよ。夏々海さんは海頼の彼女なんだから、そう馴れ馴れしくしない」


岬さんは相変わらず冷静で渚さんに注意した。


「夏々海さん、久しぶり」


「南央ちゃん、久しぶり」


「夏々海、俺の部屋行こう」


一通り挨拶すると海頼先輩はそう言った。


< 156 / 187 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop