ただ風のように
階段を昇って、先輩の部屋に着くと先輩は下に降りていった。
私は立ったまま部屋を見回した。8畳ほどの広さでベッドとソファーなど部屋に置いてあるものはほとんど黒で統一されていた。
本棚には雑誌やマンガ、CDが綺麗に並べられそのとなりの台にコンポが置かれていた。
「飲み物持ってきたよ……ってソファーに座ってて良かったのに。まぁ、座りなよ」
先輩は立ったままの私に声をかけてソファーの前のテーブルに飲み物を置いた。