ただ風のように
6時になり、俺達はコートに立っていた。今日の試合はオーナーが1枚噛んでいるということで6人のプレイヤーがパフォーマンスをしてから始める。
パフォーマンスがそれぞれ終わってジャンプボールで試合が始まる。
俺達の方からは雅サンが出た。ボールは雅サンが弾き、俺がキャッチして試合が始まった。
「海頼、最初に決めんぞ!!」
雅サンの声に頷き、俺は一気に切り込んだ。しかし、ディフェンスに阻まれた。
「うっ!?」
その時、俺を止めたヤツが審判の死角を使って思いっきり俺のみぞおちを殴った。
それはストリートではよくあることで俺はやったことはないが、今までに何度もやられたことがあった。
「海頼、こっちだ!!」
雅サンが声をかけてくれ、俺はなんとかパスをだすことができた。
そのボールは雅サンがそのままシュートし、得点となった。