ただ風のように
私達は更衣室を借りて着替えてからアップをして練習にいれてもらった。
「女子ー!!集合して」
コーチが声をかけると西高の女バスの部員達が練習をやめて一気に集合した。
「2、3年は合同練習に出たから分かると思うけど、青藍高校の亜美と夏々海。亜美は3年で夏々海は1年。両方とも志穂くらいのレベルだから。積極的に勝負してね」
「亜美、夏々海ちゃん。2週間ぶりだね」
コーチが紹介してくれたあとに志穂先輩が声をかけてくれた。
「そうだね。調子はどう?」
「まぁまぁかな。亜美と夏々海ちゃんは?」
「私もまぁまぁだよ。夏々海は?」
「いつも通りです」
「そっか。今からレイアップ連続50本やってそのあとタップ連続100回やるから。もう入れる?」
「アップは済んだから入れるよ。大丈夫だよ」