ただ風のように
「空、大学はどうだ?」
「まぁまぁかな。楽しくやってるよ」
「そうか。夏々海は?」
「私も楽しいよ。今日はこの前、合同練習をした西高のバスケ部のコーチに練習に招待されて行ってきたの」
「西高ってあの強豪の?」
そこに翔くんが質問を入れた。
「うん。私なんかが行っていいのかなって思ったけど強い人とやらないと上手くならないと思って」
「招待されるくらいなら夏々海の力が認められたってことだろ。すげーな」
空くんも会話に入ってきた。
「夏々海は頑張ってたもんな」
お父さんと兄2人に認められた気がして私は小さく笑った。
「最初だけよ」