ただ風のように
着地した時に周りがどよめいているのを感じた。
反対側で誰かすごいことでもしたのかな?
そう思って反対側のゴールを見たけど先輩達の動きは止まっていてこちらを見ていた。
「すごいね、夏々海ちゃん」
ディフェンスだった先輩が笑顔で話しかけてきた。
「え、あの、そんなことないです」
「切り返しの速さとフェイクは凄かったよ。あとジャンプ力もね」
「ありがとうございます!!」
褒められて悪い気はしないので笑顔でお礼を言った。
「夏々海、ちょっとおいで」
「はい!!」
私は返事をして駆け足でコーチのもとに行った。