ただ風のように
そんな会話をしながら先輩に連れられて、リビングに入った。
「お、来た来た!!海頼の彼女を見定めてやる。うおっ!!すげー可愛いじゃん。さすが俺の弟だ」
「うるせー、兄貴。夏々海が若干怯えてんだろ!!」
「呼び捨てかぁー。いいねぇ!!こんばんは、お嬢さん。海頼の一番上の兄の渚(ナギサ)と申します。今年で27歳です」
「こ、こんばんは。藤原夏々海です。渚さん、私の一番上の兄と同い年なんですね」
私は高すぎるテンションについていけないまま、自己紹介をした。
「ほら、やっぱり怯えてんじゃねぇか。離れろ」
そこに海頼先輩が入って助けてくれた。