バレンタイン・プロミス
「ねぇともひろお兄ちゃんは千代子お姉ちゃんのこいびと?」
「は?」
「うんッ」
パシッ
「勝手に答えんな」
「はい…」
朝日は頭をさすりながら頷いた。
「裕之、このおじさんはただの知り合いなの。わかる?」
「まだおじさん扱いっすか、女王様」
「は?なんか言った?」
「いいえ」
「でも千代子お姉ちゃん、ともひろお兄ちゃんといるとき楽しそうなんだもん」
裕之は私と朝日を見ながら言った。
朝日もこれには目を丸くしている。