バレンタイン・プロミス


「どーかした?」

私は余裕たっぷりに朝日にきいた。

朝日が裕之を見る。裕之は「ヘヘッ」と笑った。




「千代子ちゃん大好きッ」




と言うと朝日は私に抱き着いてきた。

「ちょっと本命とは言ってないじゃない」

「おれむこうであそんでこよっ」

裕之は空気を読んだとでもいいたげに笑いながら遊具に向かった。


「あっおれ、姉ちゃんだいすきだかんなっ。姉ちゃんもおれのことすきでしょ?」


裕之はニコニコしながら私に向かって言った。


「うんっ」


私はニッコリ笑って頷いた。

ただまだ奴が抱き着いてる。


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