バレンタイン・プロミス
振り向くとそこには奴がいた。
「ねぇなんでそんなに俺のこと嫌がるの?」
「別に」
「じゃどこに向かってるの?」
「…家よ、家」
「たしか天井さんの家って向こうの方じゃなかった?」
朝日は今向かっている方向の正反対を指差した。
「…なんで知ってるのよ」
「天井さんが好きだから」
「…は?」
「だーかーらー
天井千代子が好きなんだって」
朝日はとんでもないことを言いながらニコニコと笑ってる。