【短編】紫陽花(あじさい)



 しばらくすると




 美優の悲鳴が聞こえた




「いゃー!やめてー!」




「みーゆー。どうしたの…みーゆー!」



 僕は、何度も叫んだ




 子供ながら、子供だから



 今、悪いことが起きていることがわかったんだ




 僕は、泣きながら力一杯何度も叫んだよ




 「やめてー!みゆをつれていかないでー…!」




 でも、僕にはどうすることもできなかった
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