ハーレムプリンセス
「姫!!!!!」
…――ガバッ!!
「はぁ…はぁ…夢…か」
またこの夢かよ…。
最近よく同じ夢にうなされる。
おかげで毎日寝不足だ。
「はぁ…」
結局俺はあの日の呪縛から解放されてないんだ…。
「姫…」
どこにいるんだよ…何してんだ…。
姫に会いてぇよ…。
♪〜♪〜♪
その時俺の携帯からな最初から設定されているメロディーが鳴った。
着信相手は――まり。
まりって誰だよ…。
一度遊んだ奴の名前なんて覚えてない。
遊んでも彼女にする事は一度も無かった。
「もしもし…」
「あ!舜〜?今暇なんだけどぉ?遊ばない?」
ぶりっ子のように語尾を延ばしながら話す。
しかも遊ばないの部分だけを随分と強調させて言うし…。
「わりぃけど…無理。じゃぁな」
最近姫の夢を見出してから全く遊んでない。
姫に会いたくて会いたくて遊ぶ気にもならない…。
「姫…俺の事思い出してくれてねぇかな?……なんてな」
まぁ、そんな事は有り得ねぇけど…。
好きだ姫…。