ハーレムプリンセス

「何で遅刻したんだ?」



ブラックスマイルで聞いてくる。



だから怖いって!!



アタシはこの修羅場から激しく去りたい。



たかが遅刻じゃんか!!サボってないじゃんか!!ちょっとくらいおまけしてくれてもいいんじゃんか!!高先のバーカ!バーカ!



と、口には出せないから心の中で目一杯悪態をつく。



しかも、遅刻の理由が、『目覚まし時計の設定を間違えちゃいました』なんて恥ずかしいこと言えるわけ無いじゃん!!



『夜遅くまでテレビ見てました…』



必死に考えて思い付いた言い訳。



アタシってバカ…?




「へぇ〜?寮のテレビは11時には全部消えるはずけど??」



がびーん。



ミスった!!そうだった…11時で消えちゃうんだよ。



「アハハ、ついてないね〜柏木ちゃん」



アタシが新しい言い訳一生懸命を考えてるなか、クラスの誰かが口を開いた。



「もう少しマシな言い訳考えなきゃ〜」

「しかも、テレビとか小学生じゃね!?」



おい!!何呑気にアハハだよ!!しかも小学生?小学生って言った!?



しかもあんた達男のくせに何で皆しっかり真面目に席に着いてんのよ!!



アタシにそう言ってきた奴らは皆しっかり着席してて、手はキチンとお膝の上にあった。





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