ハーレムプリンセス
「クスクス…また派手に転んだねぇ?期待以上だったよ…ね?亜夢」
「うん。しかもぎゃあって…完璧女捨ててると思わない?江夢」
そう毒づき、廊下から姿を現した二人にアタシはビックリ。
二人の顔は同じ。しかも、女子顔負けの美少年。
ようするに双子。
『何で…女の子?』
「「はぁ??」」
ヤバっ!!!つい、心の声が口に出てた!?
「僕達、女なんかじゃないから」
「そうそう、君みたいなアホな女と一緒にしないで欲しいよ」
やれやれと首を横に振る。
………ちょっと…いや、かなりイラッときた。
なんで、初対面の人にアホとか言われなきゃなんないんだ!?
『……何かご用ですか??ご用が無いならアタシはこれで』
怒りをぶつけたい衝動をグッと堪えて聞いた。
「まぁまぁ、用ならちゃんとあるんだよ」
『どんな??』
「クスッ。会長がお呼びだよ?…柏木さん」
『――っ!?』
そう言われた瞬間、アタシは腹部に何やら違和感を感じた。
そしてすぐに殴られたんだと理解した。
だんだん、視界が歪んで目が開けられくなってきた。立っているのもやっとだ。
やばい…意識が遠のいていく。
そこで……………プツリ。
アタシの意識はそこで無くなった。