ハーレムプリンセス

皆の元に駆け寄ると、穏やかな表情で迎えてくれた。



「お帰り…姫」

『う、うん…ただいま!!』



瞬にそう言われて、安心したのか涙が溢れ出した。



『ヒック…うぅぅぅ…』

「え、ちょっ、おい!!」

「瞬!!何泣かせてんだよ!?」

「え?俺?!てか、マジ、何で泣いてんの!?」

『うぅ…うわ〜ん!!』



アタシにも何で泣いてるか分かんないの〜!!



「瞬が姫泣かした〜!!」

「えぇ!?」

「瞬さんよ〜、俺でも女の子は泣かしたことねぇよ〜??」

「いや、俺泣かせてねぇから!!」

「……最低だな」

「琉衣…お前のが1番傷ついた」



瞬が一生懸命弁解して、あたふたしてる。



『プッ…アハハハ!!』



その光景がなんだか面白くて、気付いたら笑ってた。



「ひ、姫ちゃん?」

「ちょっと〜、うちの姫ちゃん頭ヤバいんだけど〜」

『エヘヘ!!』

「姫〜!!お願いだから目を醒まして!!」

「紫苑、諦めろ…あいつは元からアレだから」



どれだよ。



全く!あなた達は、アタシの扱い方が悪すぎ!!



『てか、疲れて、お腹空いちゃったー!!!今日は焼肉食べに行こー!!』



がっつり食べて精をつけなきゃ!!!



「焼肉かーいいな!!行こうぜ!!」

「泣いたり、笑ったり、腹減ったり本当困ったちゃんなんだからよ〜」

「琉衣は焼肉好き??」

「ん…焼きプリン好きだ」

「焼肉ね!!」

「はぁ…しょうがないな…てか、誰が払うんだー?」



そう言って叫ぶ颯太さん。



『え??決まってるじゃん!!颯太さんだよ♪』

「よっ、太っ腹!!」

「はぁぁあ!?」

「特上カルビでも頼むかな〜」

「ちょっ、嫌だ!!」

「琉衣!焼きプリン食べれるぞ?」

「やった…」

「マジで金欠なのォォ!!」

『颯太さん!』

『「「「「ゴチになります」」」」』

「イヤァァアー」



颯太さんの叫び声が辺りに響いたのは言うまでもない。



グッジョブ波風氏!!!
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