ハーレムプリンセス
『着いた〜!!』
たくさんのやじ馬を死ぬ気で掻き分け、やっとの思いで掲示板に辿り着けた。
「お!!噂のお姫様の登場じゃん♪」
「マジだ!!俺が見つけたら何してもらおっかな〜♪」
すると、掲示板に着いた途端、アタシに気付いたやじ馬の中の誰かがそう言った。
アタシの噂??何の?
腕を組み『そんなに大きくなる噂なんかあったけ?』と悩んでみる。
う〜ん…………
う〜ん…………
……ダメだ。
考えてみたけど、思い当たる節が有りすぎて、さっぱり分かんない。
『アタシ噂になるような事したっけ?』
周りにいる皆に問いかけてみる。
「噂どころじゃねぇよ!!何でこんなことになったんだよ!!下手したらこりゃ、伝説だぞ?!」
興奮してるのか、男の声は大きく鼻息は荒い。
ってか、こんなことってどんなこと??
あんた達全員、言葉が足りない。曖昧過ぎる。おかけで、最も重要である話しの内容が全然伝わってこない。
「とにかく!!掲示板を見れば何か分かるから!!」
アタシの考えが伝わったのか、誰かがそう言う。
『何で??全く意味が分かんない!!』
「いいから!掲示板見ろよ!!」
周りの皆が大勢で、早く見ろと騒ぎ立てる。
もう!!!何が書いてあんのよ〜!!
アタシは、周りの騒音を耳障りに思いながら掲示板を見た。