ハーレムプリンセス

「かくれんぼ…生徒会もとうとうイカレたな………」




舜は続きを読まずにぼそばそと何かを呟いている。





「もう!僕が読む!!えっと…
―ルールは、お姫様以外の全員が鬼。制限時間内に見事お姫様を見つけ出せた者には、お姫様を自由にしてもよい特権を与える―
…って、はぁ!?僕達も鬼!?しかも姫を自由にとか…………………………そんなこと絶対許さねぇ…!!」





……ハッキリ聞こえました。恐らく語尾を小さくしたつもりでしょうけど、バッチリ聞こえました!!






ですが、紫苑君の優しさが感じられるので無かったことにしましょう。






「だからよ〜ですけど、俺らが鬼でも姫のことかくまえばいいわけよ。なぁ、颯太?」


「確かに…そうすれば姫ちゃんも捕まらない訳か」


「…それここで言ったら意味無くねぇか…?」





琉衣の冷静なツッコミ。







「……皆、普通に聞こえてると思うが…」


「………」


「………」


「「……マジだ」」






おいぃぃぃい!!!アンタらネタばらししちゃってんじゃない!!







「ま、まぁ、どうにかなるだろ。なぁ颯太?」


「そ、そうだよな!隼人!大丈夫!大丈夫!」


『…はぁ…』






どこが大丈夫何ですか?全然だいじょばないんですけど…。ネタばらししちゃう君達に不安しか感じられないんですけど…。