愛玩子猫のしつけ方




「………あなた自身がピンチだって忘れてない……?」



「………!?」



楡崎先生は気を取り直したようにあたしに近づいてくる………。



じわじわと恐怖感も戻ってくる………。



そしたら……愛音の顔が浮かんだ。



「………っ。」



嫌な予感は……楽しそうな楡崎先生の顔を見て…確信に変わった。



「…………愛音にも…こんなこと……したの………っ?」



恐怖なのか…沸き上がってくる怒りからなのか……あたしの声は震えた。



「………神崎さんねぇ……?そんな酷いことはしてないわよ…。ちょっと触ったくらいだもの。私の本命はあくまであなただから………。予行演習ってとこよ?」



「………!!!」



酷い……っ!!



少しも悪びれずにそれを言うこの人に頭が沸騰しそうだった……!







「………謝って……!愛音に謝って……っ!!そんなこと……っ、好きな人以外にされたくない!!!」



気づけば……泣きながら叫んでた………。









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