愛玩子猫のしつけ方




「………っ!!……あなた………っ」







突然………弾け飛ぶように開いた扉



現れた人を見て目を見開いた楡崎先生………



あたしの身体には温かくて大きな腕がぎゅっと回った………!








「………そういう訳だから………俺の彼女に触んないでくれる………?」






「…………っ。」







背後から…あたしを庇うように抱き締めて………由貴くんが先生を睨み付けていた。



「………っ!まさか…ここに来るなんてね……っ」



さすがの楡崎先生も動揺が隠せないようだった。






「………悪いけど、まだいるわよ?」



「………!!」



聞き慣れたその声に振り返れば



「~~~っ!……凛子ぉ~……っ」



思わず情けない声がこぼれた。



扉の前には凛子と



「…………にこちゃん……俺はぁ~…?」



葉山くんの姿が………!



みんなの姿にいよいよ強張っていた身体の力が抜けた。



そんなあたしとは対照的に



「…………っ!」




楡崎先生はさすがに唇を噛み締めて…眉間に深いしわを寄せていた。








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