愛玩子猫のしつけ方
□嵐の後に……
【side由貴】
聖女の教育実習生がよろよろと立ち去った後…………
俺を含む全員が、ただ一人を呆然と見ていた。
「ほぉんと……!あたしの大切な友達とペットに手を出そうなんて百万年は早いのよ……!!」
ほほほ……と高らかに、心底楽しそうに彼女は笑っていた………。
「…………。」
横には言葉もなく青ざめる瑠威………。
「………あたしは友達の部類から出てんすか…………。」
多少は免疫のあるにこちゃんがそこだけ小さく突っ込んでいた。
俺はと言えば……まさに感服する思いで………。
向こうで凛子さんが気絶していた一条の前に仁王立ちしてたけど……まさかあの時、ヤツのケータイを抜いて証拠を取り押さえていたとは………。
「…………超怖かった……。」
瑠威のつぶやきは…………
「ねぇ……?………変態っていやだわぁ~~。」
「………っ!?」
多分、あの人達のことじゃないと………思う。
「…………凛子が一番怖い…………。」
「「…………!!」」
にこちゃん……っ
それ……!口にしたらダメだろう………!!?
「…………。」
凛子さんの目が………ギラッと光っていた……………。