愛玩子猫のしつけ方





「この……どヘタレがちゃんと告白するまで、あたしは何一つ許すつもりはないわ。」



「…………凛子さまが正しいですぅ……。」



なんて……思わず言っちゃうあたし。



凛子は、フンッと鼻息荒く……潰れた葉山くんを一瞥すると



「………起きな!…………どヘタレ!!」



「………!?」



そう言って







―――ドスッ!と…………踏んだ。










それでも、結局は面倒見の良い凛子………。



「………好きー……。」



「………バカな犬…………。とっととシラフで言いなさい………。」



そんなことを酔っ払い葉山くんに言いながら………



介抱しつつタクシーに押し込んだ。



自分も一緒に乗り込んで窓からあたしをじっと見つめて



「あんまり……無理し過ぎるんじゃないわよ?………固まり過ぎた時くらい、ほぐしてもらいなさいよ。」



「………っ………うん…………。」










鋭い凛子にごまかせるはずもなく……あたしは小さく頷くのが精一杯だった………。










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