愛玩子猫のしつけ方
「…………ただいま~…。」
なんて言っても、我が両親は仲良く二人で旅行の真っ最中。
一人っきりのお家が寂しくあたしを迎えてくれた。
壁に掛けられた時計に視線をやれば、時刻は午前0時を回ろうとしてた。
久々にのんびり過ごしちゃったなぁ。
「………。」
ドイツは今……午後4時前ってところかなぁ……。
そんなことをふと思う………。
そしてリビングに置かれた電話をじっと見た。
手を伸ばしかけて……止めた。
ふ……と、息をついて部屋に戻ろうと足を踏み出した…………
――――その時
――――♪♪♪♪♪
「………!?」
突然鳴り響いた電話の音に肩がビクリ!と震え………痛いくらいに心臓がバクバクと騒ぎ出した。
こんな………時間に…………いったい、誰………?
もしかしたら、凛子……?
それとも、それとも……………
微かな期待をする自分に受話器を取る手が……バカみたいに震えた。
――――カチャ……。
「…………は…ぃ……………。」