愛玩子猫のしつけ方
「~~~~っ!」
段々と落ち着いたら、今度は恥ずかしくなってきた。
「………ごめんなさい……っ」
情けなさに謝れば、受話器から……クスリと笑う声がした……。
『………なんで…?謝る必要はないと思うけど。』
何だか楽しそうに由貴くんはそんなことを言った。
「………でもっ、こんなの単なるわがままで甘えだもん……!………なのに、なんで笑ってるの~っ?」
怒るでも呆れるでもなく……由貴くんは相変わらず楽しそうに笑ってて……
あたしは不思議で困惑気味だった。
『………一人で泣かせなくて…よかった。』
「………!」
ほっとしたようにつぶやかれた言葉に驚いた。
『それに……にこちゃんは俺に甘えてくれないと困るし。』
「………えぇ!?」
普段照れ屋な由貴くんがさらりとそんなことを言うから、また驚いた。
『にこちゃんを甘やかすのは俺の趣味みたいなものだし………。甘えたなにこちゃんは可愛い。』
「~~~~!」
久しぶりに聞くダーリンの甘い声は、あたしを容易くノックアウトしてしまう。
「………ほんとはね、逢いたくてたまらないの………ダーリン…………!」
『………!!』
だから、あたしも意地っ張りを止めた。