愛玩子猫のしつけ方
「…………凛子さん………!!」
瑠威はいつにない真剣な顔で凛子さんに向き直った。
「………!?……る…瑠威……!」
瑠威の大声に凛子さんはいよいよ動揺したようで………
視線はキョロキョロと定まっていない。
「…………俺と……付き合……っ、………いや!………結婚して!!!」
「…………け…っ!?……っ!!」
瑠威は戸惑う凛子さんをぎゅっと抱き締めた。
よくやった………瑠威。
自然…口元がニィと引き上がる。
「じゃあ……凛子さん、バカ犬はしっかり凛子さんにあげたから。」
少し笑って言えば……凛子さんはこれでもかっていうほど瞳を見開いて………
「………ちょっと!?橘由貴………!!」
凛子さんの言葉にはもう振り向かない。
心なしか、足取りは軽い。
二人には心から幸せになって欲しいと思う。
あれでも瑠威は大事な親友で……凛子さんはやっぱり…俺の誰より大切な女の子の親友だ。
さぁ……今度は、俺が子猫を貰いに行かなきゃな?
愛してやまない………俺の子猫を、捕まえに行こうか………?