愛玩子猫のしつけ方
――――サァァーー…と、風が吹いて………あたしの腰近くまで伸びた長い髪を容赦なく巻き上げた。
「ふわぁ……!」
くしゃくしゃになった髪を慌てて手ぐしで整える。
今日に限って結んでないなんて~っ!
ついてないなぁ……。
長い髪をくるっと指に巻き付ける。
いくらなんでも長すぎかなぁ……?
バカみたいに伸ばしてないで………
いい加減、切らないとな…………。
そんなことを、思った時だった。
――――ザァァーー…!
木の葉が風に強く揺れる。
「………!?……またぁっ!?」
強い風がまた吹いて……また長い髪があたしの視界を奪った。
「…………見つけた。」
「…………え……?」
その懐かしい声に……くしゃくしゃの頭のままで、固まった。