愛玩子猫のしつけ方
やっとのことで放課後で……。
あたしはのろのろと帰る準備をした。
「……あ!橘由貴!……にこのダーリン意外にマメだよね~。目の保養~。」
友達のそんな声にちょっと気持ちが浮上する。
由貴くんが来てくれてる……。
送ってもらって、今日は早く帰ろう。
「あの恐ろしげな男もにこが可愛くてたまんないのね~…って、一人多くない?」
凛子の言葉に、恐ろしいは余計だと怒りつつ、あたしも窓の外を覗き込む。
「………だれ…?あれ…。」
そこには、由貴くんの黒い頭の隣に、明るい茶色の頭があった………。