愛玩子猫のしつけ方
「………いーじゃんっ!減るもんじゃなし~…」
「………帰れ。」
近づくと由貴くんは不機嫌そうな声で…そんなやり取りを繰り返してるのがわかった。
連れて来たんじゃなくて、ついて来ちゃったのか……。
まぁ、由貴くんが友達をわざわざ連れて来るわけないもんねぇ…。
あたしは痛いお腹を擦りながら、警戒しつつじわじわ近づいた。
「由貴ちゃんのケチーっ!………あーーーっ!!」
「………!?」
由貴くんの友達に気がつかれ、びっくりしてビクリと肩が震えた。
ふわふわした茶髪でおっきな猫みたいな目が好奇心にキラキラしてる。
イケメンの友達はイケメンだなぁ……。
「………ごめん…。」
由貴くんの申し訳なさげな声にハッとして、ふるふると頭を横に振った。