愛玩子猫のしつけ方



なぜか公園のベンチに葉山くんと二人……。


「……由貴ちゃんて絶対最初にグー出すんだよね~。」


悪びれもせずにそう言って、ニヤリとあたしを見た。


「へぇ~…。」


あたしはと言えば…いいこと聞いたな~。
今度試してやろう…とニヤリ。


「にこちゃんて可愛いよねぇ…。うちの学校でも超有名なんだよね…」


そう言えば…由貴くんもそんなような事言ってたけど……まさかねぇ。


モテた記憶のないあたしは信じられなくてひたすらキョトンだ。


「これは…なかなか手強いね~……」


「………??」


葉山くんの意味不明なつぶやきにもさらにキョトン。


「……由貴ちゃんてあれで純情でしょ?もうどこまでいった…?」


「……どこまで…って…??」


あたしのひたすらわかってない顔を見た葉山くんは、う~んと唸るとまたじぃっと見つめてくる。


まるで何か探ってるみたいな……?





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