愛玩子猫のしつけ方
「………緊張した………」



思わずって感じで…ぽつりとつぶやいて。



覆った指の隙間からチラリとあたしを見た。



「………!」



あたし、今日は、驚きっぱなしだよ……。



「あんま…見ないで」



そう言ってまたそらされた彼の顔は真っ赤だった………。




きゅーっ!と、胸が締め付けられた。



いっつも怖い顔で無愛想なこの人の…



知らない顔………。



「………っ!」



嬉しいような恥ずかしいような妙な感覚と同時に、あたしの鈍い心臓は今更ばっくばくと音をたてて騒ぎ出した。



や…やばい、やばい…!



なにこれ……!!




「あの……、モモセ何て言うの?…名前…」



「………あっ!えっ!?名前…っ!?」



急に話しかけられてプチパニックになって慌てる。



彼はまだ少し頬を赤らめたままで、あたしの胸元を指差す。



コンビニの制服を着ている時、そこには【モモセ】と書いたネームプレートがついてる場所だった。






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