愛玩子猫のしつけ方



「……由貴くん??」


由貴くんは何だか難しい顔で固まってる。


訳がわからないあたしは由貴くんの反応を待つ……。


じっと待っていると



「……にこちゃん……、俺、かなり嬉しい…かも…」


「………へっ?」


口を手で隠して…いつもの由貴くんの照れてるポーズ。


あたしはマヌケな顔でそれをポカンと見た。



「……にこちゃんはほんとにモテるから……。」


「や、それ勘違い…」


あたしの答えに由貴くんは首を振って


「ほんとに。バイトしてても…いつも元気でにこにこしてて。うちの学校の奴がよくあそこに行くのは、にこちゃんが見たいからで……」


由貴くんの言葉にあたしは目をぱちぱち瞬いた。


確かに由貴くんの学校の人はよく来てるけど……、それは学校から近いコンビニだもんなぁ……。


本人は何にも知らないんだけど……。


由貴くんは嘘をつかないけど…、
あたしはいまいち信じきれないんだよなぁ。






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