愛玩子猫のしつけ方
「……あたしね、最初…由貴くんに嫌われてると思ってたんだ……。」
「………!?」
由貴くんはまた目を見開いてあたしを見た。
正に寝耳に水って顔をして……。
「……あたしのレジはあからさまに避けるしさ、あたしの前だといつも以上に無愛想だったし……。」
「……それは…っ」
あたしは由貴くんに向かってにっこり笑顔でその言葉をさえぎった。
わかってるから……。そういう意味を込めて。
「その時から今思えば、すごく気になってたんだよね。……嫌われてるのがショックだと思ってたのも。
だから、由貴くんが告白してくれた時ね…、由貴くんはこんな人なんだって納得したの……。」
由貴くんは不安そうな顔になって、
「………こんな人って…?」
と、聞いた。
「……避けてたのは照れ屋だからで、無愛想なのもどうしたらわからなかったから…。
あたしね、由貴くんを知るたびに……毎日大好きになるんだよ…っ!!
誰よりも優しいとこも、ちょっと笑った顔も、照れた顔も、困った顔も……!あたしっ、由貴くんがぜんぶ大好きっ!!」
「…………っ!!!」
言い切ったら………
「…………!?」
力いっぱい………
由貴くんに抱き締められた。
「…………死ぬほど好きだ………っ」
「…………っ!!」
君が大好きすぎて……死んじゃいそう。