大切なもの
「千鳥、そんなに気にしなくて良いから」
「ちぃ君ごめんね。
おばさんが泣いてばっかだからだね」
違う!!
「僕は本気だよ!
僕はずっと、ちいこが望む事をしてあげるんだ!」
遊ぶことさえ恥ずかしかった。
けど、ちいこにあんな事するつもりはなかった。
だから、これからはちいこが一緒に居たいなら居る。
「……ちぃ君、本当?」
聞き覚えがある声を頼りに振り向けば、包帯だらけで車椅子に座るちいこがこちらを見ていた。