大切なもの



「ちいこ!!」

「「千湖っ!!!!」」


おじさんおばさんは直ぐ様千湖に駆け寄って、心配そうだったその表情が和らいだ。



「ちぃ君、さっき言った事は本当?」


なんだか、いつものちいこと違う。


「……うん」

「取り消しなんかしないでね」

「……え?」


ちいこは腕をと足をの袖を捲ると、巻かれた包帯を見せてきた。


「ここに出来た傷、消えないんだって。
……ちぃ君のせいだね。」



――…ズキッ



痛い。
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