大切なもの
言葉少なになればクールとも言われた。
「初めて会ったときからカッコイイなーって思ってて、気になって。
いつの間にか好きになってた!
……付き合ってください!!」
結局、目の前に居る子は僕のどこを好きになったのだろう。
「ごめん。
君とは付き合えない」
「どうして!?
高嶺さんが居るから!?
高嶺さんのせいで「違う」
全部全部僕のせい。
「ごめん」
教室に戻れば、つまらなそうに空を見る千湖が居た。